今回は、いま社会問題となつているお米不足とお米の価格高騰について記します。
1.2024年米不足
私はかねてより2024年の夏前には米不足が生じるので未然の蓄えをと伝えて参りました。
2023年、昨年の米の収穫時に異常気象による生育不足と収穫量の1割減、加えて水分不足による米粒が欠けてしまう症状、即ちドウワレによる形成米としてならず、不良となるのが約1割程度発生していました。
そうした環境の影響を受けての収穫量減に加え、インバウンドによる訪日外国人の方が約4000万人近く訪れ、日本の米食を食べられる現象を加えると、おのずと供給される米の流通量は不足するといった事態になります。
政府は、こうした現象を異常と捕らまえず減反政策に工夫を加えようともしません。
今回の米不足は起こるべきして起こった社会問題なのです。
2.価格の高騰
米不足の事態を受け、最少量り米の流通・販売が行われましたが、販売価格は2023年度米の一般販売価格の約2倍にも膨れ上がりました。
3.新米の流通
盛夏の影響も受け、全国各地では通常より早めの米収穫が始まっており、幸い完全な流通量のショート寸前で店舗流通が始まっております。
しかし、農家に直接今年の米の収穫状況を尋ねると、昨年同様のくず米を含め昨年同様の収穫量減となっている様です。
新米の販売価格は、新米収穫前の高騰した価格に便乗値上げして販売している店舗も多い様です。
4.注意すべき点
➀米の流通
毎年秋の米の流通は、前年度収穫米の古米と呼ばれる在庫と新米とを合わせてが流通されますが、今年は前年度米の古米在庫が無い状態からのスタートとなります。
また、1項で記した問題点の解消が見られず、2025年夏も今年同様の米不足が生じる可能性は高いです。
早くから精米すると賞味が落ちるので玄米での購入確保や農家からの直接購入も含め、一年を通してご家庭で消費されるお米の確保に向けてご検討をしていただきたいと思います。
②販売価格
現状の販売価格は一部米不足が生じていた時点の値上げした価格と同様の価格で新米が販売されている場合もあります。
今年の全農・JAが打ち出す米の販売価格の概算は未だ行われていません。
よって基準が曖昧なまま販売されている状態であり、便乗値上げには気を付けてください。
多種の食品が原材料の価格高騰の影響を受け値上げを行っていますが、2倍近くに高騰する食品は有りませんし、日本の物価高騰率は約3%であるといったこともお忘れにならずお買い物していただきたいと存じます。