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世界の半導体不足

 自動車やパソコン、スマートホン、軍事兵器などにも用いられている半導体。
 昨今、世界的にその半導体が不足しており、自動車においては経済の影響とはいえ、トヨタでも数万台の減産に追い込まれるなど、世界的経済に大きな影響が出でいます。


コロナ感染の影響も
 継続しているコロナ感染による世界的な供給網ネットワークである「サプライズチェーン」の崩壊に加え、世界的経済の下支えとなる「グローバーリズムの弱体」へも、大きな影響となっています。


半導体シェア
 世界の半導体シェアは、米国55%、韓国21%、台湾7%、日本と欧州6%、中国5%となっています。
 かつて、「日の丸半導体」と呼ばれていた時代からは想像もつかないくらい日本の半導体シェアは下落しています。
 コストを追及しての海外拠点の進出が仇となってしまった結果です。


NECも・・
 かつて、世界のトップクラスであった「NEC」も、企業内構造改革の繰り返しにより、半導体製造のサテライト工場の身売りや統廃合を繰り返し、その昔、私が勤務していた大津市石山のNECもルネサスに吸収され、とうとう8月に工場完全閉鎖となりました。
 長らく勤務していた工場の灯が消えてしまうという残念な結果となりました。
 また、いくつかの日本国内の半導体製造拠点も、昨今の大規模自然災害の影響を受けて、工場休止や工場閉鎖も出ており、国内製造拠点の存続も課題だと思います。


急がれる対応
 部品が無いと、物が作れず、売る事が出来ないわけで、経済回復に向けた消費拡大を図るとするならば、早急なる部品調達(ここでは半導体の安定供給)に向けての対処が必要です。
 日本政府も、米国政府との協力体制の強化を図りながら、安定した半導体供給に向けた対応策を模索していますが、あらゆる分野でIT、電子化が急速に進む中で、早期の対応を図られることが、低迷する世界的経済の回復の一つのカギを握っていると言えます。
 また、電機・電子・電算系の日本経済の回復を目指すには、半導体の海外からの調達(サプライズチェーン)ではなく、made in Japanの「日の丸半導体」の復活ではないかと思っています。