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福島原発・処理水海洋放出について

今回は、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出課題について簡単に思いを記します。

○福島原発処理水の処理問題
 福島原発の廃炉と福島の復興を進める上で、福島原発処理水の処分は避けては通れない現実であり、過去(2015年)に、政府と東電が福島県漁連に対し、福島原発処理水については、関係者の理解なしにはいかなる処分を行わないと約束。
 以降、国際原子力機構が取りまとめた報告書を基に、処理水の安全性を確認したとして、今般、政府が今夏頃に海洋放出したいと発表する。
 それを受けて、福島県漁連として風評被害も含めた漁業の存続についての危惧を以て強く反発している状況。

○処理水の安全性
 国際原子力機構が取りまとめた福島原発処理水の処分については、処理水に含まれる放射線物質トリチウムの濃度を国基準の40分の1未満にするため海水で100倍以上に薄めるとする計画であるが、果たして安全性については国内のみあらず、海外からも注目が集まっています。
 放射線物質以外にも、医薬品関係や農薬などの有害物質の安全性基準が国によってばらつく点が安全性の統一に向かわない一つの原因だと思います。
何より、安全性の数値論より、風評の影響が一番大きいでしょう。

○漁業の存続
 福島県漁連は、一定の安全性は理解されているものの、風評被害を恐れ福島沖で獲れた魚介類への影響を心配するのは当然のことだと思います。
 現状ですら、福島沖の魚介類についての安全性について、内部被ばくの恐れについて様々な意見が飛び交う中、仮に今のままの状態で、処理水の海洋放出が行われるのなら、福島漁業の存続は難しいと思います。

○風評制御
 政府の海洋放出計画を実行していくとするなら、国際原子力機構に頼っているのではなく、政府として独自に安全性論だけでなく、風評制御に向けた取り組みと、漁連や国民、そして国際的に真の安全性の理解を示せるような取り組みが急務と考えます。
 今後の動向に注目したいと思います。