韓国・文在寅大統領の任期最後の演説となる8・15光複節記念演説は、文政権の総括に向けた言葉で締めくくられた様ですが、数点の意味深な点があるなど、文大統領の本心は如何にと思わせるところでした。
今日は、その気になる点についてお話ししたいと思います。
韓国の発展ぶりを強調
演説の大半が、韓国の発展ぶりについて内容ですが、「先進国の仲間入りを果たし、更に品格ある先進国を目指そう」というものでした。
そもそも、韓国の発展は、経済・外交共に過去の保守政権の努力によって築かれてきたもので、文大統領はその礎を継続しただけであるという見方もできます。
品の良い先進国を目指すというならば、反日現象などからいち早く脱却し、先ずは日韓両国の良好なる国交化に向けて努力すべきと思います。
1965年の日本との国交正常化以降の過去の歴史を肯定的に評価
「両国は国交化正常化以降、長年に渡り民主主義と市場経済という共通の価値に基づいて分業と協力による経済成長を成し遂げてきた」と主張した文大統領が就任後初めて日本との関係を肯定した意図は何か?
自国の成長ぶりの秤として、日本との国交例を挙げたのではと思うところです。
対北朝鮮関係は
南北関係の今後については、東西ドイツの統一の例を出しながら、「ドイツモデルを見習おう」と主張。
ドイツの統一はご存知の様に、西による東の吸収であり、この事を例に挙げるならば、南(韓国)が北(北朝鮮)を吸収していくとでも言いたかったのか??
非現実的な例えで有り、タブーの領域に触れたと思います。
心境は如何に
これらの様に、「韓国の発展ぶり」「日本との関係」「北朝鮮との関係」の主張など、これまでになかった演説内容であり、文大統領が現在置かれている立場からすれば、自分は韓国の国の為に努力してきたことを最後に主張して、国民からの好感度をアップさせようとするものなのか、若しくは、気になるところがあることに対しての恩赦なのか、謎に包まれた領域を越えた演説であったしか言いように有りません。